はじめに
Flutter/Dart開発者にとってSQLiteの操作は一般的なタスクであり、そのための解決策としてDriftパッケージが提供されています。本記事では、DriftパッケージでDatetime型を条件として使用する方法について、具体的なコード例とともに解説します。
Flutterでのローカルデータベース管理:Driftパッケージの紹介
Driftパッケージの基本
DriftはFlutter/DartのためのSQLite ORMで、クエリビルダ、マイグレーション、タイプコンバータなど、多くの機能を提供します。Driftは純粋なDartで書かれており、Dartの全ての機能を活用しながら、型安全なデータアクセスを提供します。
Driftでは、SQLクエリの代わりに、Dartのメソッドとオブジェクトを使用してデータベースの操作を行うことが可能です。ここでは、selectメソッドとwhereメソッドを使ってDatetime型の条件を設定する方法について解説します。
Driftでの日付による条件設定
Dart/FlutterにおけるDriftパッケージでは、日付のデータを条件として設定することで、特定の日付のデータや特定の期間のデータを取得することが可能です。以下に、具体的な方法を示します。
特定の日付のデータ取得
特定の日付のデータを取得する場合は、Datetime型を用いて日付を指定します。ただし、時間も含むため、特定の日の範囲のデータを取得するためには、その日の最初の瞬間と最後の瞬間を範囲として設定します。
特定の日付の範囲をisBetweenValuesを用いて取得する方法です
final startOfTheDay = DateTime(year, month, day);
final endOfTheDay = DateTime(year, month, day + 1).subtract(Duration(microseconds: 1));
final results = await (select(todos)..where((t) =>
t.targetDate.isBetweenValues(startOfTheDay, endOfTheDay))).get();
x日前からx日後までの間のデータ
過去7日前から7日後までのデータを取得する場合のようも、同様にDatetime型を用いて日付を指定します。
final sevenDaysAgo = DateTime.now().subtract(Duration(days: 7));
final sevenDaysFromNow = DateTime.now().add(Duration(days: 7));
final results = await (select(todos)
..where((t) => t.targetDate.isBetweenValues(sevenDaysAgo, sevenDaysFromNow))).get();
1年間のデータ
同様に、1年間のデータを取得する場合も、Datetime型を用いて日付を指定します。
final startOfYear = DateTime(year, 1, 1);
final endOfYear = DateTime(year + 1, 1, 1).subtract(Duration(microseconds: 1));
final results = await (select(todos)
..where((t) => t.targetDate.isBetweenValues(startOfYear, endOfYear))).get();
x日以降の日付の取得
1日前以降の日付を取得したい場合にはisBiggerOrEqualValueを利用してx日以降の日付を取得することができます
// x日以降の日付の取得
var xDaysAfter = DateTime.now().add(Duration(days: x));
var futureTasks = await (select(tasks)
..where((t) => t.date.isBiggerOrEqualValue(xDaysAfter))).get();
x日以前の日付の取得
1日前以前の日付を取得したい場合にはisSmallerOrEqualValue
を利用してx日以前の日付を取得することができます
var xDaysBefore = DateTime.now().subtract(Duration(days: x));
var pastTasks = await (select(tasks)
..where((t) => t.date.isSmallerOrEqualValue(xDaysBefore))).get();
以上がDriftパッケージを用いて日付を条件にデータを取得する方法です。条件を設定する範囲によって柔軟にデータを取得できるため、用途に応じて最適な方法を選択してみてください。
まとめ
この記事では、Flutter/DartにおけるDriftパッケージの使用方法を解説しました。特に、selectメソッドとwhereメソッドを使用して、Datetime型を条件にデータを取得する方法を詳しく説明しました。Driftパッケージは、その型安全性とDartの全機能を活用する柔軟性により、Flutter/Dart開発者にとって強力なデータアクセスツールとなります。