現在のNBAのトレンドである3ポイントについて今回は、紹介していきます。
NBAでは、3ポイントが現在、1つのチームで1試合当たり平均31.1本を放っています。昨シーズンは、シーズン平均で29本でした。
よって約2本ほど試投数が上がっています。
さらに前にさかのぼって2013-2014シーズンを見てみましょう。
このシーズンは、サンアントニオ・スパーズがレブロン・ジェームスら3キングス時代のマイアミ・ヒートにリベンジしたシーズンでもあり、このシーズンまでは、ペースや3ポイント試投数は、トレンド化していませんでした。
このシーズンの3ポイント試投数の1チームの平均は、21.5本。今より10本近く少ない数字です。
では、次の2014-2015シーズンを見てみましょう。試投数は平均22.4本で少し上昇しています。しかし、2013-2014シーズンに3ポイント試投数でリーグ1位の平均26.6本だったヒューストン・ロケッツが2014-2015シーズンには、平均32.7本と約5本上昇しています。さらにゴールデンステイト・ウォリアーズは、平均24.8本から27本、クリーブランド・キャバリアーズは20本から27.5本。
このシーズンに躍進を遂げたチームはこぞって3ポイント試投数が上昇しています。
この後のシーズンも徐々に3ポイント試投数が上昇しています。
なぜ、このように伸びていったのでしょうか。
理由はいくつかありますが、主にペースの増加とシュート期待値が大きく関係しています。
シュート期待値
シュート効率は、得点とシュート成功率によって決まってきます。
例えばペイント内のシュート成功率が5割とすると、ペイント内の得点は2点なので2点に50%をかけると1点になる。これが「得点の期待値」というようにあらわされ、シュートの期待値として知られている。(一般の期待値の計算も得られる値に確率をかけたものなので計算は簡単である)
この計算のようにして、シュートを打つ場所に分けて、期待値を計算していくと、平均で6割程度の数字になるペイント内では、期待値が1.2程度の数字になる。
ペイント以外での2ポイントは確率が5割を下回るので期待値はすべて1を割ってくる。
3ポイントに関しては、リーグの平均が大体35~36%ほどの数字になる。3ポイントは得点が3点なので期待値は1.05~1.08になり、ペイント内に次いで期待値が高くなる。
このことから3ポイントを打つか、ペイント内を攻めたほうが得点が取れることがわかる。
さらに言うと3ポイントはコーナーが最も確率が高く4割を超えるチームもあるのでコーナースリーが期待値が高い。
ペースの増加
次にペースの増加について述べていきたいと思います。
シーズン毎に見ていきましょう。
2013-2014シーズン:リーグ平均93.9
2014-2015シーズン:リーグ平均93.9
2015-2016シーズン:リーグ平均95.8
2016-2017シーズン:リーグ平均96.4
2017-2018シーズン:リーグ平均97.3
2018-2019シーズン:リーグ平均99.5
と徐々に増加しています。
ペースが上がるとそれだけ攻撃回数が増えるので、シュート期待値により、3ポイントがより一層打たれるということになります。
リーグ全体のペースが上がるということは、ペースを下げようとするチームも自動的にペースは上がるということも理由の一つです。
その他の要素
3ポイント増加のその他の要因としては、
アシスト数の増加
ゴールデンステイト・ウォリアーズの優勝(2014-2015シーズン)
ビッグマンの3ポイントの向上(ストレッチ4,ストレッチ5プレイヤー)
など20年前のNBAからのバスケットの移り変わりと共に3ポイントが増加していきました。
最後に
リーグを代表するシューターであるステフェン・カリーの3ポイントについて
ステフェン・カリー:歴代最小の655試合でリーグ4位となる2280本の3ポイント成功数(歴代1位のレイ・アレンは、1300試合で2973本)